費用の負担が少ない!特別養護老人ホームとは

費用の負担が少ない!特別養護老人ホームとは

親など高齢者を介護するとなった場合に自宅や老人ホームなど介護する場所には選択肢がいくつかありますが、その中でも「特別養護老人ホーム」という施設のことをご存知でしょうか。名前くらいは聞いたことがあるという方でも一般的な老人ホームとの違いなどについてはあまり詳しくないでしょう。
そこで今回は特別養護老人ホームについて、特徴や入所条件、メリットなどをご紹介いたします。

特別養護老人ホームの特徴

特別養護老人ホーム(通称:特養)は公的な介護保険施設です。特徴としては、終身介護が可能という点と、費用が比較的安く済むという点が挙げられます。介護老人福祉施設と呼ばれる場合もあります。

施設にはタイプがあり、現在主流となっているのはユニット型と呼ばれるタイプです。入所者の方はそれぞれ個室で普段生活をすることになり、10人ほどを一つのユニットと捉えます。施設では各スタッフに担当するユニットが割り振られていますので、学校における教師と生徒のように密接なコミュニケーションと介護を実現しています。

また、民間の老人ホームと異なり看取ってもらうことが可能ですので、天寿を全うするその瞬間を迎えるまで入所し続けるということが出来るのも特徴といえるでしょう。通常の老人ホームでは看取ってもらうことができませんので、その前に退所させられてしまうことがあります。また、入所自体にも条件が設けられているというのも特徴です。

入所するための条件

入所するための条件が設けられておりますので、その条件を満たしていない方は入所することができません。その条件は以下の3つです。

  • 要介護3以上でかつ65歳以上の方
  • 要介護3以上でかつ特定疾病が認められた40歳〜64歳の方
  • 要介護が1または2で、特例により入居が認められた方

あくまでも65歳以上でかつ要介護3以上というのが基本となるものの、年齢や要介護が満たない状態でであっても入所できる場合があるというわけです。その他にも、24時間の介護が必要となる方や看取りをご希望の方は受け入れ不可というケースも存在します。これは特別養護老人ホームではスタッフの24時間体制での介護が義務付けられていませんので、施設によっては24時間体制でないためです。

要介護3以下の方で特例での入所が認められる可能性がある条件は、以下のとおりです。この条件に当てはまる場合には特例として入所を認められることがあります。

  • 認知症で、その症状が日常生活に支障をきたしてしまっている
  • 同居している家族などに支援してもらうことが難しい
  • 親族などによる虐待などによって心身ともに安全ではない状態である
  • 知的障害や精神障害の症状が日常生活に支障をきたしてしまっている

また、施設の受け入れ可能数に対して入所希望数が上回っている現状において、入所希望者の症状などを点数化し、それを元にした何段階かの評価制度があるのです。点数が高い方が残っていき、その中から優先的に入所が出来るという仕組みですので、点数があまり高くない方ですと入所までに時間がどうしてもかかってしまいます。

特別養護老人ホームのメリット

入所するにあたって、どのようなメリットがあるのかという部分はご家族の方にとっても重要な部分ではないでしょうか。民間の老人ホームなどの施設に比べ、入所することでのメリットをいくつか挙げてみましょう。

比較的費用が安い

民間と異なり、地方自治体などの公共的団体が運営する施設であることから、かかる費用が抑えられています。介護するご家族の方にとっては月々の費用はかなりの負担となるため、大きなメリットではないでしょうか。

24時間で看護を行っていることが多い

決まりはないものの、近年ではどの施設でも24時間体制での介護を行っているケースが多いため、安心しておまかせすることができます。つまり24時間体制での看護が必要な方であっても大丈夫ということです。

終身介護が可能

終身介護が可能です。そもそもが短期ではなく長期的な介護を目的としている場所ですので、最終的に高齢になったことなどを理由に退所を求められたりすることがなくとても安心です。

公的な施設なので閉鎖の心配がない

民間の施設と違い、補助金の支給や税制面での優遇などがあることから、経営難などによって閉鎖してしまうという恐れが少ないです。そもそも開設する際に収支などの厳しい審査がありますので、長期的にも運営がしっかりとできることが約束された状態で始まっているということも理由の一つと言えます。

ユニット型により厚い介護が可能

約10人を1つのユニットとした上で、各ユニットをスタッフが担当するという仕組みですので、これまでのように施設全体での介護に比べてよりコミュニケーションがより重視された介護が可能です。

特別養護老人ホームのデメリット

デメリットですが、一番大きなものとして要介護に基準値が設けられているということです。以前まではそのような制限はありませんでしたが、現在では要介護が最低でも3でなければなりません。さらに、要介護3以上になったとしても、点数に応じて入所できる順番が決まりますので、高い点数の方が多ければ多いほど待たされてしまう可能性が高いでしょう。

もう一つは「倍率が高い」ということです。少子高齢化の時代ですので、施設の数と入所希望者の数が釣り合っておらず、点数などの入所条件を満たしていてもなかなか入所できないという問題があるのです。

ただし、基本的にはデメリットと呼べる要素はありません。入所のしにくい状況に関しても徐々に緩和されていく傾向にありますので、いま時点ではハードルが若干高いというだけと言えます。

まとめ

特別養護老人ホームというのは、費用が抑えられることと、終身での介護を受けることが出来るというところが特徴です。ご自宅での介護というのは非常に困難かと思いますので、将来を見据えた上で早い段階でどのような施設であるのかをしっかりと把握しておくことでいざという場合でも慌てることがなくなるでしょう。特別養護老人ホームへの入所をお考えでしたら、「特別養護老人ホーム 良友園」へまずはお気軽にご相談ください。