1年を通しての楽しみ!特別養護老人ホームで行われる行事とは

1年を通しての楽しみ!特別養護老人ホームで行われる行事とは

特別養護老人ホームでは毎月何かしらの行事が行われています。普段施設内で生活をしている入所者の方にとっては気分転換にもなる大切なものです。今回はそんな行事について、どのようなものがおこなわれているのか、なぜ行うのかなどご紹介します。

行事を行う理由

特別養護老人ホームで行われている各種の行事ですが、積極的に実施しているのには理由があります。ホーム内で生活を続けている入所者の方に対するご褒美のような意味合いももちろんありますが、それだけではありません。

コミュニケーションの機会を増やすため

施設内にはたくさんの入所者の方がいますが、普段の生活の中ではそれほどコミュニケーションを取る機会がありません。食事やおやつの時間に少し話したりする程度になってしまいがちですが、行事があることによって普段以上にコミュニケーションの機会が増えます。会話の数が増えることによって耳や喉の老化による能力の低下を緩やかにするという効果もあるのです。

季節を楽しみ人生の質を高めるため

たまにご家族の方と外出をすることがあっても、基本的には施設の中でずっと生活をしている状態が続きます。屋内にい続ける毎日では刺激があまりないため、認知症の方は症状が進行しやすくなりますし、運動不足によって身体的な機能も低下してしまいかねません。ところが行事によって季節を感じる機会が増えることで、暑さや寒さの他にそれぞれの季節ならではといえる草木や花などの表情を味わうことができ、老後の人生の質が高まるというわけです。

楽しい刺激で脳を活性化させるため

日常生活だけでは脳の機能はどんどん低下していく一方ですので、行事に参加することで日常では感じることのできない刺激を受けて脳をどんどん活性化させることが出来るのです。定期的に刺激を受けることによって、認知症の症状が進行するのを緩やかにする効果もありますので、非常に重要なポイントと言えるでしょう。

昔の自分を思い出して心を豊かに保つため

季節の行事では、昔幼い頃や若かった頃に体験したことを改めて実感することができます。その中で当時の自分というものを思い出すことができ、介護が必要となった今の自分を悲観することなく前向きに捉えることが出来るきっかけにもなるのではないでしょうか。

役割を担うことで自尊心を取り戻すため

行事の中には学園祭のようにそれぞれが何らかの役割を担って作業などを行うことがあります。働いているわけではない普段に比べて、自分がやるべきものを与えられたということによって、喜びや期待されていることに対しての満足感を味わうことが出来るのです。頼られて嬉しくない方はあまりいないと思いますので、一人の人間としてとても大切なことではないでしょうか。

リハビリ効果を狙うため

身体の状態によっても異なりますが、行事の中には全身を使用するということもあります。日常生活では使わない筋肉などもあったりしますので、行事によって手足などを動かすことによって、リハビリのような効果にも期待ができるというわけです。

年間行事

細かい部分での違いは施設ごとにあるものの、基本的にはどの施設でも通年での行事が決まっているものです。1月に始まり12月まで毎月何らかの行事が設定されておりますので、入所者の方の大きな楽しみになっていると言えます。

1〜4月の行事

  • 1月はお正月の時期ですので、新年会が行われます。その他にも新年を感じさせるようなイベントや近所の神社へ初詣にでかけたりします。
  • 2月は節分の日がありますので、行事としても豆まきを行います。鬼に扮したスタッフに対して豆をまいて追い払い、1年の福を招くのです。
  • 3月はひな祭りの時期です。女性の節句であることから、行事に関しても女性がメインとなるようなものが組まれます。
  • 4月は桜が満開を迎える時期ですので、やはり定番とも言える花見を行事として行います。外出して素敵に咲き誇る桜の木と花びらを見つめることで、春を全身で感じるのです。

5〜8月の行事

  • 5月は端午の節句ですので男性がメインとなる行事が行われる傾向にあります。いちご狩りのように季節感を感じさせる行事を行う場合もあります。
  • 6月は梅雨の時期ですので外出は難しいのですが、これから訪れる夏の暑い時期に向けて暑中見舞いを作成したり、室内で行うことが出来る行事を実施します。
  • 7月といえば七夕です。織姫と彦星の物語になぞらえて短冊に願いを込めます。近所でお祭りが行われる場合にはお出かけしたりもします。
  • 8月は夏祭りや花火のシーズンですので、外出して楽しんだりもします。

9〜12月の行事

  • 9月はお月見の季節ですので、食べやすいサイズのお団子を楽しんだりします。
  • 10月はいよいよ秋を感じさせる時期に突入しますので、紅葉を楽しみます。
  • 11月になるとちょっとした運動会などで身体を動かします。
  • 12月はもう冬の時期ですので代表的なクリスマスが行事となります。

レクリエーションも実施

普段の生活の中で生まれてしまうストレスや運動不足などを解消するために、日常的にレクリエーションというものも実施します。ラジオ体操や折り紙などの身体を使って行うものや、しりとりや頭文字ゲームなどのように頭を使って行うもの、バザーや異文化交流のように社会貢献を目的としたものまで、その種類はいくつか存在しています。行事は月に1回ほどの開催となりますが、レクリエーションに関しては基本的に施設内で行うものになりますので週に何回かのように頻繁に行われる傾向にあります。

豊かな生活を送るために欠かせません

行事やレクリエーションは身体的な効果を期待しているという面もありますが、何より老後の人生を豊かなものにするためのものでもあります。認知症などを患っていたとしても、本人がその時その時で楽しい気持ちや心があたたまるような瞬間を迎えることが出来ることが大切なのです。そのためには欠かせないものであることには違いありません。

まとめ

1年間を通して非常に多くの行事が実施されています。そのどれもが入所者の方々の楽しみでもあり、身体的にも精神的にも大きな意味を持っているといっても過言ではありません。施設内で行うレクリエーションについても、入所者どうしのコミュニケーションの機会としても大切なものと言えるでしょう。
「特別養護老人ホーム 良友園」でも年間行事を楽しんでもらえるように用意しておりますので、入所をご検討されているようでしたらお気軽のお問い合わせください。